チャイルドシートの安全な使用方法

How to maximise safety when using child car seats

How to maximise safety when using child car seats Credit: Drazen_/Getty Images

チャイルドシートの法的要件とベストプラクティスの両方を理解することは、衝突事故の際に子供の生存率を最大化するために極めて重要です。


Key Points
  • すべてのチャイルドシートはオーストラリアの規格に準拠している必要がある
  • タクシー、ライドシェア、ハイヤーにおけるチャイルドシートに関する法律は、州やテリトリーによって異なる
  • チャイルドシートを卒業する際は、ファイブ・ステップ・テストで確認
オーストラリアは、チャイルドシートの利用率が高い国のひとつですが、依然として多くの子供たちが、安全性の低い方法で車に乗っています。

シートベルトやチャイルドシートの使用は命を救うことにつながりますが、子どもの安全を最大限に確保するためには、適切なシートを選び、しっかりと装着する必要があります。

しかし、ロイヤル・チルドレンズ・ホスピタル・メルボルンのワーウィック・ティーグ准教授によると現在、法律で定められていることと、ベストプラクティスの間にギャップがあるため、多くの家庭が「混乱」していると説明します。

「本来確保できるはずの安全性よりも、低い方法で自動車を利用しているのです。」
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Associate Professor Warwick Teague Credit: The Royal Children's Hospital Melbourne
オーストラリアにおけるでは、年齢や身長に合わせた、適切なチャイルドシートに、しっかりと装着することが義務付けられています。

しかし、ティーグ准教授は、子どもの「フィット感」に重点を置くことが、最適な安全性を確保するために不可欠であると説明します。

「最も重要なのはフィット感で、フィット感とは身長と年齢、そして体のプロポーションの組み合わせです。」

さらに、オーストラリアの標準規格に準拠したチャイルドシートには必ず付いているショルダーマーカーを見れば、子供がそのシートに「フィット」しているかを確認することができます。
子どもがフィットする限り、最初に使用したチャイルドシートに座らせ続けることです。それが最も安全な選択肢です。
Associate Professor Warwick Teague
例えば、可能な限り、子どもを後ろ向き座らせ続けることが重要であるとティーグ准教授は強調します。

生後6ヵ月を過ぎても、後ろ向きに座らせ続けることを可能にするシートがあると説明します。
後ろ向きに座っている子どもは、前向きに座るよりも5倍も保護されます。
Associate Professor Warwick Teague
同様に、子どもはチャイルドシートやブースターシートがフィットする限り、使用するべきであると付け足します。
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National child restraint laws Credit: ChildCarSeats

チャイルドシートを卒業する際のファイブ・ステップ・テスト

ロイヤル・チルドレンズ・ホスピタル・メルボルンが2019年に実施した世論調査によると、7歳から10歳の子どもの63%が、身長が145cm以下にもかかわらず、
大人用シートベルトを使用していることがわかりました。

ティーグ准教授は、大人用シートベルトに移行する前に、ブースターシートの選択肢をすべて使い切り、「ファイブ・ステップ・テスト」で確認する必要があると説明します。

以下の5つの質問すべてに「はい」と答えたお子様は、大人用シートベルトに移行する準備ができています。
  1. シートに背もたれをつけて座れる? 
  2. 座席の端で膝が曲がっている?
  3. ラップベルトが太ももをまたぐように腰の低い位置にある? 
  4. サッシュ部分が肩の中心で肩を横切っている? 
  5. この4つのことを移動中続けることができる?

専門家が取り付けた認可済みのチャイルドシートを使用

子どもが「フィット」する、適したシートを用意しても、それを正しく取り付けることが重要です。

交通安全センターのエグゼクティブ・ディレクター、バーナード・カーロン氏によると、オーストラリアではチャイルドシートの3台に2台が誤って取り付けられていると言います。

子どもたちの安全を最大限に確保するためには、保護者はメーカーの指示に従うか、専門の取り付けサービスを利用することが重要であるとカーロン氏は強調します。

ローカルカウンシルでは、チャイルドシートの無料点検日や他言語によるプログラムをしばしば開催しています。

オーストラリア国内で販売されているチャイルドシートは、すべてオーストラリアの基準に適合していなければなりません。
CEO of Centre for Road Safety, Bernard Carlon
つまり、海外で購入したチャイルドシートは使用することはできません。

政府機関と自動車運団体のコンソーシアムである、認可されたチャイルドシートのリストと、その評価を公表していると、カーロン氏は説明します。

また、10年以上前のチャイルドシートは使用しないことが推奨されているため、
中古品やお下がりのシートを使用する場合は、必ず製造年月日を確認してください。

タクシーとライドシェア

タクシー、ハイヤー、ライドシェアサービスを利用する場合、州やテリトリーによって、チャイルドシートに関する法律が異なる場合があります。

例えば、州では、自家用車のチャイルドシート要件はすべてハイヤーやライドシェア車両にも適用されています。

州では、ライドシェア車両はチャイルドシートに関する法律が免除されていますが、チャイルドシート付きの車両を予約するか、自分で用意することが推奨されています。

予約をする際は、チャイルドシートが必要であることをサービス提供者に伝えてください。

継続的なチェックと調節

「一度(チャイルドシート)を設置したら、終わり、ということではない」と、ティーグ准教授は強調します。

子供のフィット感は成長によって、車種によって、チャイルドシートによって、さらには着ている服によっても変化する可能性があるため、継続的なチェックと調整が非常に重要になります。

「事故による子供の安全は、物理の法則と恐ろしい衝撃の力によって左右されます。したがって、安全ではない姿勢であれば、ケガのリスクとその程度が増大します。」
Father buckling son in car seat
The obligation is on adults to keep children safe in cars. Credit: MoMo Productions/Getty Images
「子どもたちは自分の安全を自分で守ることはできません。」とカーロン氏は付け加えます。

「大人である私たちには、彼らの安全に気を配る義務があるのです。」


詳しくは、以下の州またはテリトリーの運輸当局をご確認ください:

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